実施日 28.05.2022
前回はウズベキスタン→カザフスタンを陸路で移動した。
今回はカザフスタン→ウズベキスタンだ。
おそらく現地民からしたらこんな事を取り立てて文章にするのも奇異に映るだろう。
PCRについて
- カザフスタン入国はワクチン接種証明書(日本のでOK)、又はPCR陰性テスト(ウズベクから来る場合は国境にある適当なPCR屋でOK 1000円)が必要
- ウズベキスタン入国は接種証明書が必要と公式では言っているが、実際は何も必要ない。(2022年4月か5月で証明出せと言われたケースが無い)
※事態は変更の可能性あるので各自要確認
Entry requirements – Uzbekistan travel advice – GOV.UK
場所
タシケント付近にはカザフスタンへの2つの国境がある。Жибек ЖолыとКапланбек だ。両者は12kmほど離れている。
1つは前回突破済みのЖибек Жолыという場所で、車も徒歩も行ける。
2つ目カプラベック(Капланбек, Навоий)はほぼ徒歩用といった感じで、大型トラックは大量に駐車してあるものの車の動きがほぼ無く、時間帯によって車は行けるのかもしれない。徒歩はいつでも行ける。
今回は2つ目でウズベキスタンへ行く。同じところでは芸がないので。
概念図(カザフスタン~ウズベキスタン)
●名称
Жибек Жолы →ウズベク側ではГишт-Куприк
Капланбек →ウズベク側ではНавоий
追記: ジベックの更に東にмайская таможнаяという3つ目の国境があります。
仮にユヌサバッドなどからカザフへ行く場合、多分ウズベク人に囲まれて骨の折れる作業になるが、細かく地名を言うよりもタモージナヤ!(customs)と言えば通じるんじゃないでしょうか。おそらくYandex Taxiを使った方が楽だと思う。
サリアガシからウズベクへ行く場合は駅前に列車到着時にタクシーがいる。
特徴
「2つもあってどっちがいいんだろ」と思うが、それぞれ特徴はある。
1.Жибек Жолы
- 人が多く賑わっている。メジャー
- 車もよく通過してる
- 国際バスも通る
- 国境→シムケントのマルシュがある
2.Капланбек
- あまりメジャーではない 地元民が多い
- 車の流れが死んでる
- サリアガシ終点の列車できた時、タクシーで簡単に行ける
- 国際列車タルゴ(アルマトイ→タシケント)
繰り返すが今回は2で行く。
国境までの鉄道情報
サリアガシ駅発着は少ない
自分は アルマトイ→サリアガシ 奇数日発 087Т に乗車した。
087Tの他にもサリアガシ行きの列車はある。ヌルスルタンから 046Ц ПАВЛОДАР ШЫМКЕНТ に併結されてヌルスルタン→サリアガシのワゴンがある。座席数が少なく売り切れが多い。3日に1本。
6957Х サリアガシ→トルキスタン というマニアックなルートもある。
※行かれる日に走るかどうかはカザフスタン鉄道公式で調べてください。特に6957Х
シムケントの方が列車毎日あって便利
実際の利用しやすさだとサリアガシ駅は不便だ。シムケント駅では選べる列車の数が一気に増えるので、マルシュでそこまで行った方が良いかもしれない(①前回のルート)
国際タルゴ
アルマトイ→タシケントの国際列車は週3本ある。タルゴで運行。
実際に行ってみた
アルマトイ→サリアガシの087Tに乗った。牽引はVL80cのはずだったんだが、それは僕の勘違いで中華釜だった。しかしソ連軌間1510mmで中華釜というのは思ったより少ないのでカザフスタンらしいかもしれない。
アルマトイ21:30発、翌日15:50に到着する。ボロソ連客車で、冷房が無いので夏は厳しい。
ところでカザフスタンではついぞ駅で撮影してて警察に何か言われることは無かった。
サリアガシ駅
サリアガシ到着
有人駅。ウズベキスタン→カザフスタンで行く場合は当駅の切符売り場で買えばいいだろう。
ぼったくらないタクシー
駅でたかってくるタクシー運転手と言えばボッタクリしかいないのが常識だ。ここサリアガシ駅で降りたとたん寄ってきた人は、国境まで1000テンゲとの事。
Yandex Goで950テンゲ程度の区間なので適正料金。たかってくるタクが適正料金なんて最早伝説のポケモンである。僕色つきのゲームボーイでしかポケモンやったこと無いけど。
約7km
カプラベック Капланбек Таможня 到着
カザフ側国境付近には両替の店が数件ある。また、名前は壮大だが実態は小さいバザールもある(写真) イヴラジヤ アプトヴィー バザール
突破レポ
1. 国境の入り口
国境警備隊が居て写真を撮ると顰蹙なのでやめた。
韓国語で彼らがI love you みたいな単語を言ってきたけど、僕は韓国語分からない。I love you の言い方を覚えたい人って意外と居る。そんな感じで穏便に進んだ。
2.荷物検査
カザフの出国の建物に入ると荷物検査があるが、空港と同じスキャンを通すだけ。
3.出国
カザフ出国。ここは3人職員が居たが、僕の対応した審査官は一番偉そうな人に日本人ってビズビザ(ビザ無し)だっけと聞きに行っていた。
いやそれ入国できてるんだからいいに決まっとるやろ..
カザフスタンビザ・大使館申請 |種類と取得方法 | 日本橋夢屋
「カザフスタンに5日以上(出入国日を含む)滞在する外国人は,入国後5日以内に到着空港か内務省管轄外国人登録所で外国人登録の義務があります。」
とのことで、自分は滞在登録らしきものを最初のホテルのPDFしか持っておらず、それは4泊分だった。
これは最後にブライブかと思ったが、滞在登録に関しては一切聞かれなかった。
ウズベキスタン入国
確かここの建物前で「ウズベキスタン入国にはnegative か接種証明が必要です」という看板があったが、実際は全く必要ない。
4.ナゾの紙
本格的な建物に入る前、屋根付きのブースがあり、おばさんが何らかの紙片をくれるのだが、一体何だか分からない。これはタシケント空港で入国した時は貰わなかった。
Тошкент тумани СЭО 〇〇 ЖС
санитария 〇〇〇〇рат пунк
何かよくわからないけど捨てずに財布に入れておこう。
5.入国
入国審査官の男はどこに行くかと割と険しい表情で聞いたので、僕はタジキスタン、フジャンドに行くなどと答えた。
理由を聞かれたのでTouristと言ったら、何故か急にニコニコになった。謎である。
6荷物検査/税関
荷物検査がある。スキャンの後、バックパックを開封するイベントは発生した。
とはいえ上澄みだけ開けて見せるだけで、一応見たという雰囲気。
「ドローンを持っているか」聞かれた。なんだその質問。
ドローンについては、確かにタシケント空港入国時も聞かれた。
これはなんと、ウズベキスタンではドローンの持ち込み、飛行が禁止だそうだ!
7.建物を出た後、ゲートの男にパスポートを見せたが、こいつの仕事ほぼ意味ないと思う。
タシケント市内へ
タシケント市内へは、勧誘してくるボッタクや、ダマス(乗合軽自動車)などがある。
ウズベキスタンでは問答無用で20ドルなどとボッタクろうとしてきた。彼は8ドルまで下げてきたが、下を目指したい僕は断って歩いていった。(当国境から市内の場所にもよるが350円~400円くらいが地元価格。500円(50,000スム)以上は絶対行かない)
タクシーを無視し、ダマス乗り場へ。
ダマスの運転手は何処に行くんだとか、俺のダマスに乗れとか、多くない客の僕を取り合った。
ダマスとはウズベキスタンの軽自動車で、これが乗合自動車として使われている場合がある。これが大体10台以上並んでたりする。カラカルパキスタンの場合は100台くらい並んでる。
ダマスの乱
運転手A(チョルス行)と運転手B(ユニサバッド行)の間で僕が揺れて玉虫色の態度をとっていた。一度Aの軽自動車に荷物を置いたが、元やんちゃボーイが22歳(推定)になった雰囲気のキャップを被った若い運転手Bの軽自動車にバックパックに荷物を置き換えたその時、明らかにシンナーやってそうな顔が歪んだ変なオッサンが乱入し「ベスプラートナ(無料という意味。絶対嘘)」と言ってきた。
あとはウズベク語だから何が何だか分からないが運転手Bとシンナーが凄い喧嘩を始めた!!!!
何がどうなってるんだ!
やめて!僕を巡ってそんなに争わないで!
結局最初に話しかけてきた運転手A(チョルス行)が一番頭がマトモそうだったので、Aの軽自動車に乗って行った。
ワイを巡って争われる体験をしたかったら今すぐウズベキスタンへ!
日本人のどっちつかずな態度は尚更争いを悪化させて面白いぜ!!!(チョルスでもユニサバッドでもどっちでもいいなぁ.. どうしよう と無言でウダウダ考えて本当にどっちでも良かった)
ダマスの値段
ダマスBも1000円くらい取ろうとしてたが(お前もボッタクリかよw)、最終的にダマスAは13km を300円程度で街中へ行けた。チョルスまで行くと非効率なので途中で下車した。
これもウズベキスタンにしては高いだろうけど、客が僕と謎のオッサンしかいなかったし、ほぼ貸し切りなので安いと思う。
街中は一回14円のバスに乗り換えてドミトリーへ行った。
結論:どちらの国境が緩いか
1回目に通過したЖибек Жолы (Гишт-Куприк) よりも今回のКапланбек (Навоий)の方が出入国審査が緩い。
1回目は規模が大きめな国境という事で用事もなく国境警備隊を多く雇っているのか、お前そこに立ってて聞く必要ある?みたいなよくわからん人に質問攻めが多かった。
2の今回は全体的にテキトーだった気がする。
おわり!